本日はこちら。齋藤孝さんの『本は読んだらすぐアウトプットする!』です。

先日ご紹介した『読書は「アウトプット」が99%』を読んでみて発見が多かったので、アウトプット関連の本をもう1冊読んでみることにしました。
内容は被るところもありますが、読書の達人である斎藤孝さんの読書方法を教えてもらえる貴重な1冊でした。テーマ別に55の読書技法が紹介されており、どこからでも読めるようになっているので、スキマ時間におすすめです。
取り入れたい読書技法はこれ
◎1テーマで5冊読む
何かについて詳しく知りたいと思ったとき、1冊の本を読んだだけでは浅い知識しか得られません。「8割方忘れたってかまわない」くらいの軽い気持ちで5冊ほど読むと、そのテーマについて人に話せるレベルの知識がつくようです。なかなか根気がいりますが、「あの本でモヤモヤしてたものが、この本で背景知識を得たことでスッキリした!という経験確かにあります。。やはり、何事もいろんな角度から見てみることが大切。
◎一人の作家の作品をまとめて読む
読後は気分転換に違う作家の本や全く異なるジャンルの本を手にとってしまいがちですが、著者は深く作品を味わうため、同じ作家の本を集中して読む方法を提案しています。そうすることにより、その作家の世界観への理解が高まり、どっぷりと浸ることができるようです。また、作家縛りではなく、テーマを絞って集中する読み方も推奨しています。これは根気はいりますが、短期間でいろんな角度から理解を深められる最良の方法かもしれません。
古典の世界にも触れてみたい
齋藤孝さんはたびたび古典のススメを説いていますが、本書でも漏れなく推していります。古典は敷居が高く、なかなか手が伸びませんが、やさしい解説がついているものも多いので、今度こそチャレンジしてみたいと思いました。古典について斎藤さんは本書でこう述べています。
言葉・文章の一つひとつが、時代の価値観に左右されることのない「不変の真理」です。
古典の持つ「不変の真理」に触れることで物事の本質を捉える力を養うこともできます。
『本は読んだらすぐアウトプットする!』より引用
人間の悩み・苦しみはどの時代も似たり寄ったり。場面や状況で複雑化されてはいても、本質を突きつめていけば既に出尽くしたものばかりです。であれば、先人たちの教えを本から学んで、心のモヤモヤを和らげる、そんな効果を古典には期待できそうです。古典の内容を現代の自分に引きつけて読むこと、これもアウトプットのひとつとのこと。
おわりに
タイトルに”アウトプット”と大々的に書かれている割には、本の読み方、つまり、”インプット”に関する内容が多かったように思います。しかし、55の技法のうち何かひとつでも今後の自分の読書法にプラスになるものが書いてあれば儲けもの。本書に書かれている通り、「読んで学ぶ」だけではなく、「学んだことを実践する」ができて初めて読書が活かされます。頭のいい人はさらっと読んだものも吸収して、ここぞというときパッと引き出しから、その知識を出せると思っていましたが、斎藤先生のような方でもいろんな工夫をして読書をされていると分かり反省しました。”凡人の読むだけ読書”に価値は無し!?。